Qt4/Mac
Qt4/Mac[編集]
Qt とは[編集]
Trolltech 社によるクロスプラットフォームアプリケーション開発用 C++ フレームワーク。単一ソースで Windows, Mac OS X, UNIX(X11) 向けにアプリケーションを開発可能。デュアルライセンスを採用しており、GPL v3.0/LGPL v2.1 もしくはコマーシャルライセンスを選択できる。
Qt における GUI オブジェクトは、コンパイル時に moc (Meta Object Compiler) を使って前処理を施すことでオブジェクト間でのメッセージのやり取りを動的におこなうことができるようになっており、これは Cocoa のアプローチ (Smalltalk に由来する) とよく似ているが、Cocoa が Objective-C 言語のレベルで提供しているのとは対照的である。
Qt 4.4 以降は WebKit および Phonon が含まれるようになった。
なお、現状パフォーマンス上の問題が出やすいように思われるので、利用時には注意が必要である。
Qt4/Mac のインストール[編集]
$ mkdir ~/Sources
$ cd ~/Sources
$ wget ftp://ftp.trolltech.com/qt/source/qt-mac-opensource-src-4.5.1.tar.bz2
$ openssl rmd160 qt-mac-opensource-src-4.5.1.tar.bz2
RIPEMD160(qt-mac-opensource-src-4.5.1.tar.bz2)= eaab3d822c5a752c800e4b654cf45ef0b4b18f81
$ tar xvfj qt-mac-opensource-src-4.5.1.tar.bz2
$ cd qt-mac-opensource-src-4.5.1
$ ./configure -nomake examples -nomake demos -platform macx-g++ -opensource -confirm-license
$ make
$ sudo make install
$ sudo find /usr/local/Trolltech/Qt-4.5.1/lib -name \*.prl -delete
$ sudo perl -pi -e "s|`pwd -P`|/usr/local/Trolltech/Qt-4.5.1|g" \
/usr/local/Trolltech/Qt-4.5.1/lib/pkgconfig/*.pc
ちなみに、ライブラリの探索には configure 中から pkg-config が呼ばれるため、たとえば MacPorts で導入した pkgconfig に PATH が通っており、かつ mysql4 が導入されていれば、MySQL support が自動的に有効となる。
デモのビルド方法[編集]
Qt4 に付属のデモをビルドするには以下のようにする。
$ cd demos $ /usr/local/Trolltech/Qt-4.5.1/bin/qmake demos.pro $ make
MacPorts で qt3 を導入している場合は、そちらの qmake と混同しないように注意。(両者に互換性はない)
Universal Binary の開発[編集]
Qt4 の configure 時に「-universal -sdk /Developer/SDKs/MacOSX10.4u.sdk」を指定することで、x86, ppc 向けの Universal Binary としてビルドできるようになる。
ただしこの場合、リンクするライブラリも全て Universal Binary でなければならないので注意。(ポータビリティを考慮するならば、外部ライブラリに依存しないほうが賢明か。)
Qt4 ライブラリの Universal 化が完了すれば、プロジェクト(.pro) ファイルに以下のように書くことで Univesal Binary の生成がおこなわれるようになる。
macx { CONFIG += x86 ppc sdk QMAKE_MAC_SDK = /Developer/SDKs/MacOSX10.4u.sdk }