GMTの設定
GMTの設定は各種パラメータの値を変更することで行います。 パラメータの数は大変に多く(ver. 4.5.5 では95個)、プログラムの動作を細かく設定できます。
目次
設定の確認[編集]
gmtdefaults コマンドを利用します。
gmtdefaults -D
のように、-D オプションを付けるとシステムのデフォルト値が表示されます。
gmtdefaults -L
のように -L オプションを付けると,現在のセッションで用いられる値が表示されます。
設定の変更と保存[編集]
GMTの設定変更は、パラメータの設定ファイルである .gmtdefaults4 を書き換えることで行います。 コマンド実行時に一時的に設定を変えたければ、コマンドラインオプションを利用することもできます。
.gmtdefaults4 ファイル[編集]
.gmtdefaults4 は、GMT 4.* においてユーザごとの設定を保存するテキストファイルです。
GMT 4.* のコマンド実行時には、各種設定がGMTのシステムデフォルトに初期化された後、
- ワーキングディレクトリ内の .gmtdefaults4
- ~/.gmt/.gmtdefaults4
- ~/.gmtdefaults4
の順に .gmtdefaults4 が探索され、見つかればそこに保存されている値が利用されます。見つからなければそのままシステムのデフォルト値が利用されます。
- GMT 3.* では、.gmtdefaults4 に相当するファイルは .gmtdefaults になります(ver. 3.* と ver. 4.* を混在させられるように、こうした命名になっています)。
- ~/.gmt/.gmtdefaults4 と ~/.gmtdefaults4 のどちらが優先されるかについて、ver. 4.5.5 のmanページと“GMT Technical Reference and Cookbook”との間に食い違いがあります。ここでは“Reference and Cookbook”の説明に従いました。
半恒久的な設定変更[編集]
初期状態では .gmtdefaults4 は存在しないので、自分用のデフォルト設定を作りたければ
gmtdefaults -D > ~/.gmt/.gmtdefaults4 (または gmtdefaults -D > ~/.gmtdefaults4)
として .gmtdefaults4 を作成し、適当なエディタで編集します(.gmtdefaults4 は不可視ファイルになるので注意。~/.gmt ディレクトリは必要に応じて自分で作成)。
あるいは、gmtset コマンドを使うこともできます。
gmtset PARAMETER1 value1 PARAMETER2 value2 ...
とすれば、カレントディレクトリの .gmtdefaults4 に保存されているパラメータの値が書き換えられます(カレントディレクトリに .gmtdefaults4 ファイルがなければ自動的に作成されます)。自分用のデフォルト値を設定するためには、~/.gmt なりホームディレクトリなりに移動して gmtset を使えばよいわけです。
ある作業の間だけの設定変更[編集]
作業中に、その間だけ設定を変更したければ、
gmtdefaults -D > .gmtdefaults4
としてワーキングディレクトリ内に .gmtdefaults4 ファイルを作成し、適当なエディタで編集します(.gmtdefaults4 は不可視ファイルになるので注意)。あるいは、gmtset コマンドを利用します(前項を参照)。
コマンド実行時だけの設定変更[編集]
あるコマンドの実行時にだけ設定を変えたければ、
command --PARAMETER1=VALUE1 --PARAMETER2=VALUE2 ...
のように、コマンドラインオプションで指定を行うこともできます。
また、.gmtdefaults4 以外の設定ファイル(たとえば defaultfile)を用意し,コマンドラインオプションで
command +<defaultfile>
と指定して、defaultfile に書き込まれた設定を用いることもできます。この方法は、いくつかの論文誌に合わせて複数の設定ファイルを使い分ける場合などに便利でしょう。
これら2つの方法で変更した設定は、次に実行されるコマンドには影響しません。